配色カードは、その名前の通り、配色を考える演習などで使われるカラーカードです。
色彩検定では、1級の2次試験でこのカードを使用した問題が出題されます。
そのため試験で使う教材のイメーがあるのですが、実は実生活でも色を見る目を養うために使えます!
色彩検定受ける人はもちろん、それ以外の人も知っておいて損はない「配色カード」について、詳しく解説します。
配色カードとはトーン表がカードになったもの
配色カードは「PCCSのトーン表がカードになったもの」と考えると理解しやすいです。
製造は日本色研事業株式会社で、こちらはP.C.C.Sを開発した一般社団法人「日本色彩研究所」の関連会社です。
例えばビビッドトーンの場合。
この24色のカードで構成されています。
配色カードの種類
カラーカードは【カードの色数】と【カードの大きさ】によっていくつか種類があります。
例えば、色彩検定で使用される「新配色カード199a」は、カラーカードの色数が199色、サイズはaサイズであることを表しています。
各カードの構成やサイズの違いは以下の通り。
色数 | 199 | 158 | 104 |
構成 | ・11トーンの代表色12色相 (ビビッドトーンのみ24色相) ・白・黒・グレー(無彩色17段階) ・off N (オフニュートラル系) ・BR (ブラウン系) ・FL (フレッシュ、肌色系) ・PI (pink:ピンク系) | ・11トーン各12色相 (うちビビッドトーンのみ24色相) ・無彩色9段階 ・有彩色彩度5段階5 | ・6トーン (V、b、lt、dp、d、p) 各12色 3トーン(dk、ltg、g) 各6色 ・無彩色9段階 ・有彩色彩度5段階 |
サイズ | aタイプ(H3×W12㎝) bタイプ(H6×W17.5㎝) cタイプ(H17.5×W12㎝) | aタイプ(H3×W12㎝) bタイプ(H6×W17.5㎝) cタイプ(H6×W17.5㎝) | aタイプ(H3×W12㎝) bタイプ(H12×W17.5㎝) |
どれを選ぶとよいか?
色彩検定では「199a」タイプのカードが指定されています。
この様に指定される場合を除くと、サイズは色数は用途に応じて使い分けるとよいのですが、
初学者の方にとって使いやすいのはが「158a」です。
199色と158色は大きくは以下の点が違っています。
①グレースケールの段階の違い(199色は17段階、158色は9段階)
②199色には、オフニュートラル、ブラウン、ピンク、フレッシュのカードが添付されている↓
199色に添付されている、ピンクやフレッシュは、パーソナルカラー診断やインテリアの説明をするときには便利ですが、検定試験では使用しません。あると便利ですが使うシーンが限定されているものなので、特に初学者の場合はなくても不便はないと思います。そのため、色彩検定の利用なら「199a」、それ以外の目的の初学者には「158a」がおすすめです。
104色は、ソフトトーン、ダークグレイッシュトーン、ストロングトーンのカードがついていません。このうちソフトトーンはファッション系の配色を考える時はよく使うので必要。そのためこれだと足りないかと思います。
※ストロングトーンはすべてのカードに含まれていません。
購入できる場所
大型画材店やインターネット書店などで購入できます
配色カードの使い方
配色カードの表記
配色カードは、裏面にその色の色相番号とトーンが表記されています。例えば、この色はV1番の色。
つまり、V=ビビッドトーン、1番=紫みの赤色であることが分かります。
使い方としては、そのまま色を測るために使ったり、切り貼りして使います。5mm間隔でドットが表示されているので、モノサシを使わなくても、好きな大きさにカットできるのが便利な点です。
配色を考えるツールとして使う
例えばトップスとボトムスの<色合わせ案>を考えたい時は、配色カードから2色をチョイスし、それを切り貼りすると完成します。
カラーカードは裏側に、色相番号とトーンが表記されているため、トーンや色相番号を目安に色合わせを考える時にとても便利です。
カードを組み合わせるだけで、配色を考えることができるので、配色の幅を広げたい時のアイデアだしにも便利なツールです。
色を測るツールとして使う
雑誌などで素敵な色合わせを見つけた時に、そこにどんな色が使われているのか、カラーカードを使うと分かります。
例えばこちらの写真であれば、使われている色はライトトーンの18番(青色)、ペールトーンの22番(紫)、ソフトトーンの8番(黄色)などの色が使われていることが分かります。これを参考にして、何かの配色を考える時にこの色の組み合わせにすると、同じような世界観がつくれるというわけです。
色の見極めトレーニング1
カラーカードを使うと色を見分けるトレーニングもできます。例えば色の特徴を見極わめるトレーニングとして、色相環の順番に並べてみるのもおすすめです。
【手順1】
・199配色カード(158配色カードでもOK)を用意
・ヴィヴィッドトーンの24色を5㎝ほど切り取る
・切り取った24枚をシャッフルする
【手順2】
・24枚のカードの中から1番だと思う色をチョイス
・その色に一番近い色を、隣に配置する。
・これを繰り返して24色を並べます
【手順3】
これを輪っかにして色相環をつくります。
最後に正しい色相環と見比べてみましょう。
色の見極めトレーニング2
カラーカードは、色を測るモノサシとしても使えます。
例えばこちらのチョコレートのパッケージの使われているのは何色なのか?これもカードを当てると色味が分かります。
このパッケージに使われているのは
赤色でも、V1とV2の中間あたりの色であることがわかります。
同じようにして、このパッケージの明るさ(明度)もカラーカードで測ることができます。
使うのは巻末の「グレースケール」
17段階あるグレーの段階から、同じような明るさのものを選びます。このパッケージは、㏉-6.5より暗く、BKより明るい。㏉-3.5あたりのグレーと同じ明るさです。つまり明度3.5あたりの色であることが分かります。
最後に
カラーカードは色彩検定1級試験で使うカードです。ただ検定試験以外も使えるシーンは多く、色を使いこなすためにはぜひ1つは持っておきたいアイテムです。せひ使い方をマスターして、カラーのセンスを磨きましょう。
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